ブログ再開

                                              頚椎症の手術をしました

 先月中旬からブログを休んでおりましたが、実は頚椎症の手術のため、入院をしておりました。 頚椎症も椎間板ヘルニアの一種ですが、日本人の多くが罹患するこの疾患がどういうものか知見が増えましたのでご紹介いたします。

 昨年11月頃、背中の左側に痛みと腕の痺れを覚え整形外科を受診したところ、透視画像で頚椎症と診断されました。 頸椎(けいつい:脊髄が通っている首の骨)の上から6番目と7番目の2か所で椎体(骨)間のクッションである椎間板がつぶれて、中央を通っている脊髄を押している状態とのことです。 (下図参照)          

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 頚椎症の原因は特定されている訳ではありませんが、老化と永年の荷重のかけすぎが原因の多くでしょう。 日本人の半分くらいは、程度の差こそあれこのようにつぶされているのだそうですが、同じくらいつぶされていても痛い人と痛くない人がいるそうです。 これは、脊髄は薄い筋肉の膜で包まれており、その膜が柔らかい人は痛みが出にくく硬い人は出易いそうです。

 そこで、最初は整形で筋肉を軟らかくする薬を処方され、2週間ほど服用してみましたが、私には全く効果がありませんでした。 先生曰く「この薬が効かないのはきびしいなー、直すのには手術しかないな」とのことで、手術を受けることとなった訳です。

 手術は胸側から切開し椎間板を交換する方法と、背中側から切開し椎体後部の骨を切って脊髄スペースを広げる方法があるそうで、私は後者で手術することとなりました。(下図手順)

     

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 上の図の通り、脊髄を囲んでいる椎体を切断してスペースを広げると、椎間板も広がりますので脊髄を押している力が弱まり痛くなくなるわけです。 私は椎体2個をこのように切断してスペーサーを入れたのです。 このスペーサーは2~3ヶ月で骨と完全に接着し、2年も経つと骨になってしまうそうです。

 手術は1時間程度かかったそうで、全身麻酔です。 麻酔から覚めると、背中の痛みも腕の痺れも無くなっていましたが、肩に猛烈な痛みがありました。 背中を8cm位切開したのと骨を切断して椎体後部を少し右側にずらしましたので、血管や神経がかなり切断され、骨についている筋肉も引っ張られた部分があるので、肩の痛みとして現れる人が多いそうです。 肩がちぎれるくらい痛いというのはこのことだと思いました。 でも、4日目位にほんの少しよくなり、以後3~4日毎に痛みは少しずつ軽減していき、もうすぐ術後1ヶ月の現在、激しい痛みはなくなり動作時や長時間同じ姿勢の時肩こりが激しい程度の痛みまでになりました。 術後2か月程度は首の保護器具を付けておく必要があってまだしばらくは無理が出来ないのですが、事務作業は普通に出来るようになりました。

 手術をした病院は高岡整志会病院といって、整形外科手術の専門病院としてわりと有名で、県外からの患者も多いそうです。 やはり、このような難しい手術は実績豊富なところを選ぶべきだと思いました。

 若いころに激しい肉体労働をした人や、逆に運動不足で骨を支える筋肉が弱っている人は痛みが発症しやすいといわれますので、だれがなってもおかしくありません。 背中や腰の痛み、手足の痺れなどを感じたら、ご参考にされて下さい。