企業経営のお話 その2

                                                       創業のすすめ

 地球の人口が70億人を超え、世界中殆どの国へ数日で到達できるようになった今日、経済も格段にグローバル化が進み、グローバル競争に勝った一部の企業に富が集中しようとしています。 しかしながら、これらの企業は今までにないサービスを大胆かつ積極的に展開するようになった結果であり、巨大企業になった結果大企業病に陥り、新技術や独創的なアイデアに基づく斬新なサービスの展開を提供し続けることができなくなれば、GAFAと呼ばれる今最も勢いのある超巨大企業にあっても淘汰される日が来るのです。

企業を作っているのは人であり、大企業でも革新的な商品やサービスを生み出しているのはほんの一部の異端児で、異端児の意見が排除される保守的な企業風土となったとたんに巨大企業もただの大会社に堕ちてしまうのです。 

 GAFAの一角、アップルは革新的な商品で一世を風靡したあと、創業者・天才スティーブ・ジョブズが去った後の倒産直前までの衰退復帰した後の独創的商品群・サービスの開発提供による急回復は記憶に新しいと思います。 企業はその規模ではなく、顧客が求める製品・サービスを提供できるかどうかで、存続できるかどうかが決まるのです。

 このようなことを理解できると、自ら起業し成功することはそれほど難しいことではないのですが、近年日本では創業する若者の減少が著しいといわれています。 戦後の混乱期を乗り切り、先進国の仲間入りした日本は比較的雇用環境も安定し、自ら創業して苦労するよりも、大企業や官公庁に就職して安泰に過ごすほうを選択する人が多くなったのかもしれません。 自らは何も挑戦しないで「世の中は間違っている」と酒席で騒いでいる人がいますが、私はこのような姿を「負け犬の遠吠え」と言っています。 自分も「世の中の構成員」であり、間違っているのはあなたの責任でもあるのです。 間違っていると思ったら間違いを正すべく、自らが動き「私は世の中のここを変えます」という必要があります。 しかも、多くの人が自らのアイデアを自らの仕事として創業することは、その個人を輝かせるばかりでなく、国全体の活力を生み、国の未来を明るくし、多くの人に幸福を届けるのです。 せっかくこの世に生を受けたのだから、世の役に立つ人生を送りたいと思っているあなたには、是非創業していただきたいと思います。

 

やりたいことをやる人生を

 大企業に籍を置いても、多くの人は企業の駒の一つとなり、自分の思いを世に出していくことは、ほとんどできない。 私は卒業後10年弱、中堅企業のサービスエンジニアとして勤務した後退職し創業したのですが、創業したくてしたわけではありません。 機械構造が得意分野であった私は、建設や農業をもっと合理化する機械を提供できると思っていました。 もし、金持ち会社の社長が「金は出すから、こんな機械を開発してみろ」と言ってくれたら、私は迷わずその会社に就職していたでしょう。 残念ながら、そんな豪気な社長に巡り合わなかったので、自ら創業し思いを実現できるだけの金を稼いで、自分でやってみる道を選んだのです。 
 結果的に自ら創業して大変良かったと思っています。 機械開発につぎ込める資金は限られますが、自ら稼いだ範囲でやるわけですからだれにも文句を言われず、思い通りに進めることが出来、幸せな「開発人生」を満喫できました。 

 意思のある所に道はあります。 思いのある人、現在の自分の生き方に満足していない人は是非創業を検討していただきたいと思います。 私も及ばずながら、少しは応援できると思います。

 

おすすめはソーシャルビジネス

 NETやITテクノロジーが進化した現在、世界ではこれを利用した新ビジネスがどんどんと興されています。 しかし、よほど高度なテクノロジーと社会が要求する斬新なアイデアでない限り、一時の流行を追うようなビジネスでは進化のスピードが速く、競争が厳しすぎて短期間のうちに新しいテクノロジーに駆逐される恐れがあります。

 私がお勧めしたいのはソーシャルビジネスです。 ソーシャルビジネスとは社会問題解決をビジネスとして行うことです。 社会問題とは、環境・貧困・差別・少子高齢化障がい者福祉・地域活性化・空き家活用等々、社会が抱える諸問題を言うのですが、現状これらを解決する取り組みは行政が税金を使って行うか、補助金や寄付などの原資で行われることが多く、持続可能性に問題があります。 社会問題解決を持続可能にするためには、補助金や寄付に頼らず、ビジネスとして成り立つように知恵を出さなければなりません。 

 社会問題とは困っている人が沢山いるわけですから、これを利益の出るビジネスとして確立できれば、ビジネスを展開している側としては顧客からの感謝の言葉と、「世のため人のためになっている」というやりがいと、利益の確保により自らが豊かになるという3つの幸せに囲まれて日々を過ごすことが出来ます。 

 ソーシャルビジネスもその世界を熟知した人が知恵を出し、NETやITテクノロジーも駆使して事業として成り立つようなモデルを企画すれば成功する可能性は十分あると思います。 

 現在、ソーシャルビジネスの世界に身を置いている方、ボランティアを行っている方は是非身の回りを見渡し、多くの人を助けながらビジネスとして成り立つ仕組みを考えて提案し、起業していただきたいと思います。

 

私が応援できること
 事業を興し成功裏に事業を継続するには、やる気とビジネスモデル以外に、様々な知識と実行力が必要となります。 事業には「人、物、金」が必要といいますが、人材募集、土地や設備の選定、資金調達等は最初に考えねばなりません。 事業がスタートすれば、営業・経理・総務・法務・教育・開発等々の体制を整備しながら、コストダウンの追及や新商品の開発、顧客満足度向上などを企画していかねばなりません。

 私はいくつかの中小企業を興し、それぞれをきちんと収益の上がる会社になるように育成してきました。 その経験上、創業時の資金調達・人材募集をはじめ企業運営上の諸問題コンサルタントとして応援することが出来ます。 また、必要に応じ出資や設備の貸与も可能な場合があります。 特に創業時は相談する人がいないと判断に迷う場合が多々出てきます。 このような場合、特に力になれると思います。 

 自らの思いを世に問いたいと思っているあなた、世の中を変えたいと思っているあなた、今の自分は輝いていないと思っているあなた、一度きりの人生「挑戦」という選択があります!