目的は何か(その4)・・・・・勉強する目的は何か

勉強する目的

 

それは、人生の選択肢を増やすこと


           

 上図で大きく丸で囲った領域を働く職業の領域とすれば、その中には様々な職業・働き方(小さな粒で表示)が有ります。 殆ど勉強しなかった人は数多ある職業の中で、筋肉労働や単純な繰り返し作業等、自らが出来るものはほんのわずかとなり、働かない(働けない)可能性が大きくなります。 少し勉強すると、選択できる職業は増え、働けない可能性が少なくなります。 頑張って大変よく勉強すると職業選択の幅は広がり、働けない可能性は極小となります。 しかし、働けない原因には勉強で克服できる知識学歴資格といったもの以外にけが・病気・家庭事情・精神状態などいろいろあるのでゼロにすることは出来ません。 あくまで確率を高めるということなのです。 

 

 職業選択のほかに友達作りにも勉強は大きな影響を及ぼします。 知識の多い人はいろいろな話題に対応できますし、困りごとの相談にも乗ってあげられます。 結果、幅広い友人関係が構築でき、職業選択を含めて人生が広がります。 勉強せず知識のない人は、まさにこの逆なのです。

 「俺はスポーツで生きるから勉強はいらん」とはいきません。 一流のスポーツ選手になろうと思えば体を作る「栄養学」、けがに対処するための「医学」「整体学」などが必要になりますし、ファンサービスのための「一般教養」も高いレベルで必要となります。 

 

 子育て中のあなたは子供に「なんで勉強しなければならないの?」と質問されたことはありませんか。 上記の「勉強する目的」を子供に説明すれば納得してくれると思います。 ついでに「勉強して何をするか」ということを考えながら勉強することを勧めてほしいと思います。 「勉強して何になるか」ではありません。 「何をするか」という自分の人生でしたいことを主体的に見つけられるとそれをするために「何になるか」が決まってくるのです。 例えば「病気の人を助けたい」という思いが「医者になる」「看護師になる」ことにつながりますし、「素晴らしい住環境を提供したい」という思いが「設計士になる」「大工になる」という思いにつながるのです。

 子供のころに「何をするか」を考える人は少ないと思いますので大人が積極的に考えるように誘導すべきでしょう。 それを考えながら生きると「勉強する」ことが苦痛でなくなってきます。 「何をするか」を考えるためには社会で何が要求されているかを知る必要があります。 それは「新聞を読む」「偉人伝記を読む」「講演を聞く」など、自分から情報を取りに行くことが必要だと教えてあげてほしいと思います。 

 毎日スマホゲームに明け暮れている子供は多いと思いますがそんなに長くない人生の中で「他人が作ったゲーム」に多くの時間を費やすより「主体的に生きる自分を見つけるための勉強」に没頭するほうが、どれだけ人生で満足感を多く得られるでしょうか。 そして「何になりたい」が決まると、それに向かっていよいよ本当の勉強が始まるのです。