令和の日本列島改造論 その8

                                                       公務員の劣化改革を!
                                (国家公務員採用の公平化――――省庁採用の廃止)

 

 「令和の日本列島改造論 その7」で「政治は未来を素晴らしくするために、変化に抵抗する老害を排除し官僚の劣化を改革していって欲しいと考える。」と書きましたので、官僚劣化改革の提案を行いたいと思う。 これは、国家公務員採用方法に関する改革である。 国民の多くは、国家公務員の採用がどのように行われているか関知していないと思われるが、現実を知れば改革が必要だと認識する人が多くなると考える。

  現在の国家公務員試験は、合格者名簿登載され、その中から各省庁面接を経て自分の省庁用の人材を採用するシステムとなっている。 しかし、現実には、先輩等引き、はたまた実力者のコネにより採用が決定される場合が多い。

 公務員試験結果席次(順位)は受験者にも通知されるが、席次採用相関関係はなく、席次がトップクラスでも採用されるとは限らず、どこにも採用されない例も多い。
この結果、○○省は××大学でないと入れないとか、△△省は**大学でないと出世出来ないとか言われるように、学閥が支配するようになる。

 入社試験でも入学試験でも、合格成績順が当然だ。 なぜ、国家公務員採用だけが、このような不可解採用制度となっているのか?
 採用は、総務省とか人事院とかが、本年予定人数を成績順に採用し、各省庁に専攻分野は若干考慮するとしても、ほぼ機械的配属していくべきだ。

 個人の希望が反映されないと、ばかなことをいう人もいるが、民間の会社では入社してから、どの部署に配属するかは、会社の専決事項で、個人が配属によって不満を言うことは許されない。どうしても不満で有れば退職するしか無いわけである。公務員のみに、部署別採用が必要である理由は考えられない。

 省庁採用即刻廃止し、一括採用の後、配属を決定し、その後も民間並に各省庁間横断的に人事異動も行うべきだ。
これにより次のような優れた効果が発揮される。
コネ採用が無くなり、受験者(国民)の不公平感が解消される
学閥解消される
・ 人事異動をすることにより、各省庁上下関係希薄となる
優秀な人材均等に配分される
・ 力の無い省庁に、人事異動により実力者を配置しやすい
・ 省庁間の人員過不足に対応しやすい
・ 各省庁間システム統一が行いやすくなる。
・ 省庁横断的人事を政府が握ることにより、政治主導国家運営ができるようになる

 組織防衛優先・既得権益死守の姿勢が強い今の官僚制度の中では、このような提案は相当実力を持った総理大臣クラスが決断しなければ、到底実現しないと思われるが、日本の未来を拓くために決断と実行を行う政治家の出現を切望する。